【講演】ソーシャルワーカーデーinふくい2021

福井県社会福祉士会、精神保健福祉士会、医療ソーシャルワーカー協会が共催する”ソーシャルワーカーデー”で、医師・社会福祉士の資格をもつ生活困窮者の健康支援の研究者として講演しました!!

「健康の社会的決定要因と社会的処方〜社会福祉援助対象者の健康支援に必要なこと〜」

健康に影響を及ぼす社会的要因に関するエビデンスをまず紹介し、近年活発に議論されている社会的処方に関して講演しました。特に、福祉と医療の連携の現状と課題、今後目指していく方向性などを取り上げました。

社会福祉に関わる専門職のみなさんへのメッセージとして、
(社会的処方という名称はさておき、)
・社会福祉援助対象者の支援において医学モデルと生活モデルは対立軸ではない、2軸どちらも重要
・社会的処方という概念を活用して、社会福祉専門職が従来アウトリーチしにくかった人に支援が届く可能性がある
・社会的処方という概念が生まれた背景に、既存の福祉と医療の支援に対する批判があると考えるべき
・社会福祉援助の発展の歴史から学び、目指している将来を福祉と医療と「当事者」で対話する必要がある
・社会的処方の影響を受けうる主体(当事者)の声は今の議論では置き去りにされている(「リッチモンドに帰れ」)
・新しい社会福祉援助理論を開発するチャンスでもある

などをお話しました。
その後のセッションでは、社会福祉の専門職のみなさんの実践をお伺いし、多くの気づきをいただいた会でした。

私の目標のひとつに、ソーシャルワーカーのエンパワメントがあります。
今後もみなさんとともに歩んでいきたいと願っています。貴重な機会をどうもありがとうございました!!

西岡大輔(にしおか だいすけ)