【地域新聞連載】健康のためには身体活動が大事

あしおと198号中面

美山町宮島振興会 情報誌「あしおと」198号連載記事
「健康のためには身体活動が大事」

今回は身体活動のお話です。美山では、「運動」と思っていなくても、体を動かしたり、力を使ったりする仕事も多いと思います。日々の畑仕事はその一例。実は畑仕事といっても、身体活動量にばらつきがあります。農村医学の研究によれば身体活動量が十分大きくなるのは、肥料散布や草刈りです。一方、トラクターやコンバインなど機械による作業時の身体活動量はほとんどありません。なので、農作業の時期によっては、追加で運動が必要なときがあります。ちなみに、雪かきはとても身体活動量が大きいです。冬場の貴重な運動時間ですね。

運動と同じくらい、健康に大事な身体活動があります。それは「座らない」ことです。みなさんは1日何時間座っていますか?世界中の研究を集めたメタアナリシスという研究によれば、(睡眠時間をのぞき)平均的に7時間半ぐらい座っている人が多いそうです。その人たちを基準にすると、9時間ぐらい座る人までは死亡リスクは上昇しません。しかし、9時間を超える人では、死亡リスクが急上昇することがわかっています(Ekelund, 2019)。

私たちにとって運動は重要です。それと同じぐらい座らないことも重要です。座っている時間が長い人は、立ち上がる頻度を増やしてみてはいかがでしょうか?次回は健診・検診の話です。特に、働き世代のがん検診は、とても大事です。誰にどんながん検診をすると効果が大きいのか、そのような話を紹介します。連載内容のリクエストも募集中です!