*無低診フォーラムの論文が出版されました*

西岡大輔,他.無料低額診療事業(無低診)の可能性と課題:無低診研究フォーラムの開催報告.保健医療科学.2023;72(2):134-142.

2022年9月に開催した無料低額診療事業(無低診)研究フォーラムに関する論文が公開されました。受理から出版まで半年ほど空いてしまった関係で、タイムリーに情報をお届けできずにすみません。

現在も継続して進めている無低診レジストリのデータから利用者の特徴を記述するとともに、無低診レジストリの参加施設の医療ソーシャルワーカーからみた無低診の意義、利点、欠点、支援者としての葛藤などを報告しました。今まで無低診に関して議論されてきた課題などがすべてまとまっていると思います。

特に重要なポイントは、

・無低診を知っているだけでは人々の経済的な理由による受診抑制を少なくできない可能性が示されたこと

・MSWには相反する感情が無低診に対して混在している様子がつぶさに報告されたこと

だと思います。それに加えて、外国人診療や出入国在留管理局における医療機関の葛藤も描かれています。さらには、参加した視聴者の方のオンラインフォームやTwitterへのコメントも簡単ではありますが集計・分析しました。これらを通じてフォーラムの臨場感が伝わればいいなと思っています。

無低診に関わるみなさま、関心をお寄せいただける方、(自分で言うのもなんですが)必読です。
改めて当日発表されたMSWのみなさまをはじめ、関心をお寄せくださった皆様に、レジストリへの参加、フォーラムでの発表・コメント、論文化に向けた議論、全ての局面において感謝です☻

これからも無低診に注目しながら、医療ソーシャルワークのエビデンスを作っていきたいと思っています。
引き続きご支援のほどよろしくお願いします◡̈*✧

西岡 大輔(にしおか だいすけ)