【地域新聞連載】薬は何日分、あまっていますか?・・・薬の「残し方」

美山町 宮島振興会情報誌「あしおと」207号 & 大野振興会情報誌「おおの通信」140号

さて、このようなときに外来で必ず聞くセリフがあります。それは、「薬は何日分、あまっていますか?」です。決して飲み忘れに対する指導をする目的ではありません。いま大きな災害が発生しても、薬は何日余裕があるか?を教えていただきたいのです。医療は復旧が早いインフラですが、被災後5〜10日かかることもあります。薬がなくなったから受診する、という人もいるかもしれませんが、そのスタイルはもう終わりにしましょう。常に1週間、薬を残しながら受診を続けることをオススメします。

私が美山に赴任してから3年。大雪、停電、崩落など、さまざまな影響で診療が難しい時期や場所がありました。コロナ禍で診療所が休診してしまったこともありました。今後も自然災害・新興感染症は発生します。美山で「薬は1週間残して受診」することが共有されるといいなと願っています。

(本号は子宮頸がんのワクチン接種と検診についてお伝え予定でしたが、急遽内容を変更しました。次回にご紹介します。)

なお、2023年11月から、美山町大野地区の「おおの通信」での連載も始まりました!重なる内容もありますが、「あしおと」「おおの通信」の原稿としてご紹介します。

西岡 大輔(にしおか だいすけ)