2021年5月にオンライン開催された第12回日本プライマリ・ケア連合学会で、
「COVID-19がもたらした健康格差とその社会的要因 」
というセッションを主催しました。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)がもたらした健康格差についての現状を把握し、医療従事者が直面した健康に影響を及ぼす社会的要因に関して理解することを目的とするセッションでした。オープニングのご挨拶および演者の4人の先生方をご紹介し、クロージングのまとめをしました。
1.長嶺由衣子先生(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科)
「COVID-19がもたらした健康格差とその社会的要因」というタイトルで、健康の格差の原因の原因を探る、実社会に潜む健康の社会的決定要因に関する講演をいただきました。
2.西村真紀先生(川崎セツルメント診療所)
事例を通じて、新型コロナウイルス感染症の流行を背景に生じている、ダイナミックで多次元的な影響を提示していただきました。外来にいらっしゃる患者さんに生じた課題をわかりやすく紹介してくださいました。
3.水本潤希先生(東京大学大学院医学教育国際研究センター医学教育学部門)
「医療者にとってのCOVID-19 精神・心理的影響を中心に」というタイトルで、「医療従事者である」ことがそもそも健康のリスクであることを、国際的なエビデンスをもとに紹介していただきました。
4.春田淳志先生(慶應義塾大学医学教育統轄センター)
「コロナ禍で社会的背景がもたらした潜在的問題に対して、プライマリ・ケア医はどのように関わり続けてきたのか?」というタイトルで、COVID-19がもたらした健康格差を考える上で、医療従事者による貴重な「語り」を文化人類学者と共同研究し分析した結果を紹介していただきました。
他では聞けないようなリアルで興味深い講演でした。貴重な機会をいただき、ありがとうございました!!
(にしおか だいすけ)