NEW!【論文】特集「貧困と健康をつなぐメカニズム解明」

雑誌「貧困研究」で、特集「貧困と健康をつなぐメカニズム解明」を提案し編集しました。社会健康公正学が大事にする社会の解釈資源を増やす取り組みです。

貧困が健康に悪影響を及ぼすことは広く知られるようになってきましたが、その背後にある健康の不利が生じるメカニズムに関する体系的な総説が日本語ではほとんどなく、誰でも学べる教材があるのいいのになと感じていました。

そこで今回、編集委員を務めている雑誌「貧困研究」において、「貧困と健康をつなぐメカニズム解明」という特集をまとめました。メカニズムの一端でしかありませんが、既存のエビデンスに基づく実態、生物医学的観点、食行動・食環境の観点、居住環境の観点を主にまとめました。

Poverty is getting under the skin −貧困は皮下に入り込んでいる”

貧困の社会的経験がどのように人体に埋め込まれていくのかを、「アロスタティック負荷(allostatic load)」や「生物学的埋め込み(biological embedding)」という概念を中心に紹介しました。

今回のこの原稿では、社会の問題をあえて生物学や医学の言葉で語りました。特に保健医療に関わる人、健康づくりが生物医学的な考え方になりやすい社会において、その科学的理解を促進することを目指しました。

単に学術的な挑戦ではなく、健康政策や教育、福祉のあり方を考える新しい視点になればと思っています。ぜひお手に取っていただけると嬉しいです!

西岡 大輔(にしおか だいすけ)