*「第13回近畿家庭医療・総合診療専攻医ポートフォリオ発表会」で講演しました*(2021年2月21日)

注)本記事は、家庭医療・総合診療界隈の医療従事者の方々向けの記事です。

学生時代からの仲間、そしてかつてセミナーを一緒に運営した仲間に光栄なお誘いをいただき、「第13回近畿家庭医療・総合診療専攻医ポートフォリオ発表会」P-FES2020で講演しました。

本講義スライドより抜粋

今回は、家庭医療・総合診療を専攻する先生方を対象に、「健康の社会的決定要因・アドボカシー・アクセス」に関するポートフォリオの作成のポイントをお伝えしました。医療従事者は健康や医療へのアクセスに障壁をもつ人々に対して、どう対応すべきか?という医療と福祉の観点が双方必要になるレポート課題の対策です。

ポイントは以下です。

・適切なケアにアクセスできていない人/集団に対して、家庭医/総合診療医には責任がある
・当事者の人々と対話して、その方たちの”困難”や”ニーズ”を見出す
・家庭医/総合診療医がチームとして、スタッフ、医療機関、地域への代弁者となることができる
・このような人々の医療や健康へのアクセスを改善するための課題や対策について考え実践したプロセスを書き、論じる

これはつまり、「健康の社会的決定要因の影響を受ける人々・集団への対応を”意識的”にやること。でないとそのような人々は医療従事者が認識できない”辺縁化”された人々(marginalised population)となり、ケアそのものが行き届かない(underservedな)結果に至ってしまう。」ということ(いい日本語があてられないのですが・・・)。

きちんと”見えないものを診る”努力を医療従事者もやらなければなりません。もっと正確には(意識的か無意識的かは別として)見えないことにしてしまった人々のことを認識し、きちんと医療もケアをしましょうということ。

生活困窮者への健康支援を志す私自身もいつも心がけたいことですね☻

西岡大輔(にしおかだいすけ)