歴史ある愛知県医療ソーシャルワーク学会にご招待いただき、基調講演しました。
今回は、多くの方々にご覧いただきたく、資料の一部をここで公開しています!
当日は、まず病因論に関する歴史的変遷について概説し、社会の主流となり疾患群の名称にもなった生活習慣モデルによる健康づくりが社会福祉学においてどのように捉えられるのかについてお話しました(一部は下の資料を参照してください)。
しかし、生活習慣モデルで健康になれるのは健康意識の高い人だけです。近年の研究は、健康になれる人は社会経済的に豊かな集団に多く、生活習慣モデルは健康の格差を生む可能性が指摘されていました。そのような中で、健康の社会環境モデルが提案されています。人々の健康や健康に関わる生活習慣は社会環境に規定されるという考え方で、健康の社会的決定要因/社会的健康規定因子(SDH)は有名な概念になりました。
私の今回の話は、医療機関も人々の健康を規定する社会的要因の一つとして捉える必要があることをお話しました。医療機関では、患者さんの健康や暮らしに対する権利侵害が発生しうること、それに対して医療ソーシャルワーカーができること、期待することをまとめました(こちらも以下資料参照)。
200人を超える医療をはじめ、さまざまな現場のソーシャルワーカーのみなさんにご参加いただき、会いたかった人にたくさん会えた貴重な機会でした。素晴らしい会へのお誘いをありがとうございました。
西岡自身としては、日本全国のソーシャルワーカーの方々にお伝えしたいと願っています。2024年度には病院の接遇研修などの一環で講演依頼をさまざまな医療機関からいただいています。そのような枠組みでぜひお声かけください!
西岡 大輔(にしおか だいすけ)